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稲城大橋動物病院長ブログ|稲城大橋動物病院

検査・機器の最新記事

動物病院必須?

世の中はお盆休みで、病院前の道路も車通りが少なく静かな週末です。

前々から買いたいと思っていたこんな本を先日やっと買いました。
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動物病院でお出ししている薬の7割以上は実は人間用の薬です。特に日本では動物用医薬品が極端に少なく、獣医師がそれぞれの責任の元に処方することを許されています。

人用の薬を使うときに問題となるのが薬を分割したり粉にして出す時です。特に小型犬や猫では人用の薬をそのまま出せることはほとんどありません。ですので粉にしたり、錠剤を分割して出すのですが、そのときに注意しなければならないのは、薬の成分によっては粉砕や分割をすると効果が落ちたり副作用が出やすくなる場合があります。

早速普段使っている薬をいくつか調べてみると、見直しが必要と思われる薬がありました。

錠剤を分割したり粉砕してお出しする方が飼い主さんの金銭的な負担が軽くなることが多いのですが、効果が落ちたり副作用が出るようでは本末転倒ですので、多少割高にはなっても同成分で小さい剤型のものやドライシロップタイプ(小児などで使われるフルーツ風味の細粒)を用意することにしました。

また、これまでは飼い主さんの利便性を考え1回分の大きさに分割していた薬でも、投薬前に分割してもらった方がよいと思われるものについてはそのままでお渡しして分割をお願いするケースもあります。
少し手間がかかってしまうことがあるかもしれませんがご理解ください。

力作?!

us_mat1.JPG

なんだかわかりますか?
上の猫ではなく、下の黒っぽいクッション・・・。

同業者さんや、こういう検査を受けたことがある方なら「あ~」と思うかも知れません。
実はこれは、
腹部超音波検査用クッションマット」です。
これまでもあるにはあったのですが、レントゲン検査と併用で形状がちょっと超音波検査には不向きでした。

で、何が力作かというと、手作りです。

これの元になるような製品があるのですが、購入すると結構なお値段がします。
ぱっと見てこんな簡単なものなんだから作れるんじゃないか、と妻に相談しちょっと前に材料をユザワヤで購入してきました。

ミシンを使って3方は簡単にできましたが、真ん中のステッチを入れるのと最後の1辺の手縫いがちょっとだけ大変でした。合皮素材のためステッチを入れるときはうまく生地が進んでいかなかったり、なかに発砲素材を入れてちょっと油断するとそれが飛び出てきたり・・・。

多少荒い部分もありますが、
構想半年、制作3時間、で堂々完成。

こうやってつかいます。
us_mat2.JPG

これで検査中も気持ちよくおなかを見せてくれる?かな??

体温計

診察室で使う道具で、もっとも使用頻度が高いものといえば、聴診器と体温計です。

今回はその体温計のご紹介。

DSCF5610.jpg
一見、特に変哲のないデジタル体温計です。
しかし、実はこれ、動物専用のデジタル体温計です。
今時、ドラッグストアにいけば人用の体温計なら数百円で購入できますが、これはなんと2千円以上(三千円に近いかも・・・)します。

なぜわざわざそんな高いものを使っているか?

デジタルの短時間で測れる体温計というのは短時間の温度変化をコンピューターで予測して、その体温を表示しています。
いわゆる平熱が2度以上も異なる犬や猫で、人用の予測プログラムが組み込まれた体温計を使っての予測では不正確になってしまいます。

実はこのことは、ある腫瘍専門医の先生の講義で教わりました。
腫瘍治療中は副作用の早期発見のために、家庭での体温測定が非常に大事なのですが、そのときにこれをお薦めしているそうです。

その話を聞いて1年半ほど前から使用しています。
使い捨てのプローブカバー(写真下側)を用いることで違う個体にも気持ちよく清潔に使えます。

平熱の子ならわずか10秒ほどで測定完了です。

ちょっとしたこだわり道具のご紹介でした。

尿検査のすすめ

ペットの三大疾患というのがあります。
「心臓病」 「腎臓病」 「腫瘍」です。

一般的には心臓病は小型犬に多くみられ、腎臓病は猫で多くみられます。
腫瘍の話はまた別の機会に触れるとして、心臓病・腎臓病に共通するのはどちらも治療することが難しい病気が多いということです。

そこで今回は腎臓病早期発見のための"尿検査のすすめ"です。

腎臓は主に体の老廃物を体外に捨て、水分やミネラルなどの必要な成分を再吸収する働きをしています。
ところが腎臓は非常に優秀な臓器のため、多少機能が弱ってきても通常の検査などに現れるような変化を見せません。血液検査では、腎機能の75%を喪失して初めて異常が現れます。
特に猫の場合は犬に比べると病院への来院の機会が少なく、症状が現れてから、ということが少なくありません。元気な猫ちゃんだと採血するのも一苦労したりすることもありどうしても病気の発見が遅くなりがちです。

そこで、尿検査です。
厳密な尿検査には汚染のない尿が理想的ですが、もっとも腎機能の指標となる「尿比重」検査の場合は自然排尿した尿でも十分検査が可能です。

尿比重というのは、腎臓の濾過・吸収機能の指標となるもので、約50%の機能低下で尿比重の低下(=尿が薄くなる)が認められます。血液検査よりも早期に診断が可能な訳です。

この尿比重の検査に用いるのが屈折計といわれるものです。
refmeter.jpgのサムネール画像
左がこれまで日本で一般的に使われ来ているもので、人用の屈折計です。
右は海外で使われている動物(犬猫)専用のものです。

重要なのはここからなのですが、この人用の屈折計では動物の正確な尿比重が計れないことがわかってきました。本来の数値より高く出てしまうため、肝心な尿比重の低下の発見が遅れる可能性があるのです。

そこで当院でも約1年前に動物用の屈折計を入手し、より正確な尿比重を計れるようにしました。
ちなみに、動物専用の屈折計ですが、よくみると「Made In Japan」なんです。
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このタイプの屈折計は今も日本では販売されていませんが、デジタルタイプの尿比重計が同じメーカーから国内で販売されるようになりました。今後、専用の比重計がもっと動物病院でも普及することを願います。

当然ながら、尿比重というのは日によっての変動があるものなので定期的に調べてデータを蓄積していくことで病気の早期発見が可能になります。

普段の健康管理の第一歩として、体重測定と尿検査をお薦めします。