赤ちゃん!
犬はもともと、
“安産の象徴”
とされるぐらい、多産でお産が軽いイメージがあります。戌の日に腹帯を巻くなど色々日本古来の風習も残っています。
しかし、実際は短頭種や小型犬のなかには自然分娩が難しい犬種もたくさんいます。
原則として、私自身は一般のご家庭での出産はあまりお薦めしていません。
そんななか、先日、当院では久々の、
「帝王切開による出産」
がありました。
研修医時代は勤務先の病院にブリーダーさんが何件かいらっしゃっていたため、年に数回は帝王切開に遭遇しましたが、開業後はそれほど多くはありません。
今回の子は、ボストンテリアいう短頭犬種です。
こういう犬種ではあらかじめ出産予定日を元に飼い主様と病院とでしっかりと準備をした上でお産に臨むようにご指導させていただきます。
今回のお母さんワンコは初めてのお産でしたので、予定日前後に余裕を持たせて準備しておきました。
案の定?、少し予定日より早く産気づきましたが、想定内であったため予定通り帝王切開でのお産となりました。
こんな感じで、胎仔を次々にとりだします。
このお母さんは合計5頭の赤ちゃんを出産しました。
残念ながら1匹は発育が悪く、出産後に亡くなってしまいました。
4匹は、かなり体格が違うものの、みんな元気そうです。
生まれて数分後の赤ちゃんたちです。
何番目の子だったかわかるようにリボンをつけています。
左から2番めの伸びている子と、右端の小さい子の体格の差がお分かりいただけるでしょうか?見た目では2倍ぐらいの体格差です。
体重差も1.5倍ほどありました。
その後、飼い主様からお話を伺ったところ、みんな体重も10倍近く!増えて順調に育っているそうです。
もうすぐ、初めての予防注射に来てくれるそうなので、看護師ともども会えるのを楽しみにしています。