風邪??

暦の上では立春を過ぎましたが、まだまだ寒い日が続きます。
人の方ではインフルエンザが猛威を振るっているようです。予防対策として、私を含め病院スタッフもマスク姿で対応させていただくことがありますので、ご了承ください。
さて、最近動物−とくにワンコさんの飼い主さんが、
「風邪ですかねぇ?」
と診察を受けに来られることが見受けられます。
症状を伺うと、お腹がゆるい、食欲がちょっとない、いつもの元気がない、などなど。。。
実際診察を受けられた方にはお話ししていますが、
「風邪」
という病気はありません!!

風邪=風邪症候群、と言われるように、主な症状をひっくるめて「風邪」と呼んでるに過ぎません。
医学的に正しく表現するなら、
「〇〇ウイルス感染症による上気道炎」または「××ウイルス感染症による胃腸炎」
といったところでしょうか。
いずれにしてもほとんどはウイルス感染によるものなので、根本的な治療法がありません。
程度によりますが、症状の緩和のためにお薬をつかったり、十分な休息をとるようにしていただくようお話しします。
また、あまりに症状が続いたり体重減少があるようならもっと重い病気の可能性もあるので、必要に応じて詳しい検査をお勧めしています。
この時期、特に気をつけていただきたいのは、
「温度管理」
です。
室内で飼われている動物がほとんどだと思いますが、一日を通してなるべく温度変化がないように室温を調整してあげてください。
以前もブログに書いたことがあると思いますが、エアコンの温度設定はあまりあてになりません。
こんな感じのメモリ機能付き温度計を動物が普段過ごす場所の高さに設置して管理してあげてください。
極端な例ですが、昼間は25度ぐらいに暖かくても夜は15度近くに下がるお部屋より、一日通して15度のままのお部屋の方が動物にとっては快適なはずです。
24時間の気温差が5度以内になるような温度管理をして上げてください。
ちなみに、当院の入院スペースは20度前後を維持するように管理しています。