犬の虫歯

6月以来、とっても久々のブログとなってしまいました。
今回は少し前の症例紹介です。
普段、診察では、
「犬は虫歯にはなりません。歯のトラブルはほとんどが歯周病や歯槽膿漏です」
とお話させていただいています。
ところが、この症例では人の虫歯と同じように歯がすっかり溶けてしまっていました。
caries.jpg
赤く囲った部分が歯が溶けてしまったところ。
専門的には、虫歯=齲歯(うし)といいます。
写真は内側からですが、外側(頬側)には歯石が付着しており歯周病も存在していました。
犬のこの歯は根が3つにわかれているため、いつもの様に根ごとに歯を分割して抜歯します。
写真はありませんが、このわんこさんは前歯から犬歯の後方にかけての歯肉炎がひどく、今回歯石の除去と抜歯の処置を実施しました。
処置後は徐々に炎症も取れ、現在は良好な状態を維持しています。