メニわんセミナー

本日は臨時休診をいただいて行く、今年度最後のセミナーに参加してきました。
今日のセミナーは、
「メニわんどうぶつ眼科セミナー」
です。
眼科学は私の師匠が得意だったこともあり、いつの頃からか興味を持ち始め、自分の中ではかなりのウェートを占めている分野です。
今日、明日の二日間、横浜で開催されるのですが、今年は今日一日のみの参加です。昨年までは、火曜・水曜の開催だったので休診日を利用して一日お休みをいただいてフル参加ができたのですが、今年からは水曜・木曜の開催になってしまいました。
今日のお題は、「緑内障」です。
緑内障というのは、眼の中の水(=房水)が排泄できなくなるために眼圧が上昇し、様々な傷害を起こし失明に至る眼科の中の救急疾患です。
人と違って動物は自覚症状を訴える頃にはかなり病状が進んでいることが多く、視覚の確保がなかなか難しいのが現実です。
特に、はじめは充血や羞明(しゅうめい=目をしょぼしょぼさせるような行為)といった、眼科領域ではごくありふれた症状を示します。
緑内障の診断には必ず眼圧測定が必要です。
tonopen.jpg
動物病院で眼科の診察をする場合には、最低限なければならない機器の一つです。
これを使わず眼科を診るというのは、聴診器を使わず循環器を診るのと同じぐらい大事な道具です。
緑内障という病気は、特に犬では遺伝的になりやすい犬種が報告されています。
日本では圧倒的に、柴犬が多く、ついでシーズー、アメリカン&イングリッシュ・コッカースパニエル、ビーグル、などです。最近流行?のチワワも多いそうです。
これらの犬種は特に、充血や羞明などの症状が見られた場合はまず眼科の診察ができる(最低限眼圧計がある)病院を受診することが大事です。
眼圧が上昇した状態が3日続くと、失明の危険性が高くなります。
当院では眼圧計はもちろん、眼底検査などを行うための検査室も用意しています。
白内障や、緑内障の治療のための特別な外科手術が必要な場合は眼科専門医と連携をとって、ベストな治療ができるよう配慮しています。